生活保護は、最低限度の生活を維持するために、資産や能力を活用することが前提である制度です
。親族に十分な所得がある場合でも、生活保護の申請はできることがあります
。ただし、親族の中に年収1000万円ある方がいても生活保護の申請と受給が可能となる場合があります
。生活保護を受ける条件として、扶養義務者の扶養があります。扶養義務者は、申請者の三親等までで、一緒に住んでいない親族も含まれます
。また、扶養義務者による扶養は絶対ではなく、それが生活保護の諾否に影響を及ぼすことはないとされています
。生活保護の受給は簡単ではありません。生活保護を受給するには所定の手続きに従ってお住まいの自治体の申請窓口にて申請し、審査を経る必要があります
。審査はその人の資産状況や就労能力、親族への扶養照会など多くの面から行われ、本当に生活保護に頼らなければならないのかが調査されます
。生活保護に関する扶養照会は、申請者本人が扶養義務を有しているかどうかを審査するための問い合わせです
。扶養照会は、あくまでも問い合わせであり、援助するかどうかは、親族の方であって、役所ではありません
。扶養照会がされたとき、相手の親族に回答義務はありませんし、生活保護制度では「扶養(援助)は生活保護に優先する」となっていますが、これはあくまでも援助があればその分だけ生活保護費を減額するという意味です